交通事故や転倒などが原因で「むちうちかな?」と感じたとき、いつまで安静にすべきか、自分では判断が難しいかもしれません。そこで今回は、むちうちの安静期間や症状、安静にすべき理由など、改善するまでに気になるポイントを解説します。
仕事や生活に支障をきたす場合の対処法についても解説しているので、症状が長期化している人も参考にしてみてください。最後まで目を通すことで、「むちうちに対する不安感や疑問」「改善までの目安期間」などがわかります。
むちうちの安静期間は最低でも3日~1週間
損傷具合や症状によって差はあるものの、むちうちの安静期間は、最低でも3日~1週間が目安です。軽度なむちうちの場合、受傷から3日~1週間は急性期と呼ばれ、患部に炎症を起こしています。
この期間中は「患部を冷やす」「鎮痛剤で痛みをコントロールする」など、治療に専念しなければなりません。ただし、過度な安静はむちうちの長期化につながる恐れがある他、無理な運動も症状を悪化させる原因となります。
医師の治療を受け、安静期間やリハビリテーションの時期などを事前に確認しておきましょう。
むちうちの原因と症状
むちうちの原因と症状を知って、自分の状態がむちうちに該当するかチェックしてみてください。
むちうちの原因
むちうちの原因は、交通事故やスポーツ中の転倒などで首に衝撃が加わり、周辺の筋肉・じん帯に強い負荷がかかるためです。具体的な原因を挙げていくので、当てはまるポイントがあるかチェックしてみましょう。
<むちうちの原因>
- 交通事故
- スポーツ中の衝突や接触
- 転倒
- 高所からの転落
- 適切な動作をしていないヨガやストレッチ
上記はあくまでも一例ですが、次項で解説する症状が出た場合は、むちうちの可能性も考慮しましょう。
むちうちの症状
むちうちは痛みだけではなく、以下のような症状があらわれる可能性もあります。
<むちうちの症状>
- 首を動かすと痛みを感じる
- 頭がズキズキorぼんやりする
- 倦怠感や疲労感
- 吐き気やめまい
- 首から背中(肩甲骨・背骨)にかけて痛みがある
- 足や指先の麻痺
むちうちはアザや傷など、見た目では判断できない可能性があります。上記のような症状はもちろん、首回りになんらかの違和感がある場合は医療機関を受診しましょう。衝撃を受けた直後に痛みがなく、数日後に症状があらわれることもあるので注意が必要です。
むちうちのセルフチェックポイント
以下のセルフチェックポイントに当てはまる場合、むちうちを発症している可能性があります。
<セルフチェックポイント>
- 目が覚めたときから、頭や体の節々が痛い
- 布団からなかなか出られない
- 首を前後左右に動かすと痛みがある
- 首回りに熱を感じる
- 患部に湿布を貼っても痛みが取れない
転倒や交通事故などで首に衝撃を受けた後、上記のどれか一つでも当てはまっていれば、医療機関で速やかに検査を受けましょう。
むちうち発症後の安静・治療が必要な理由
むちうち発症後は、症状改善や慰謝料請求のためにも、安静・治療に専念する必要があります。具体的な理由を次項から解説するので、「仕事を続けるべきか」「普段通りの生活に戻るべきか」などで悩んでいる人は、参考にしてみてください。
症状悪化のリスクがある
むちうちを発症した場合、無理に動かしてしまうと、症状悪化のリスクがあります。「むちうちの症状」でも触れたように、むちうちはすぐに症状が出るとは限りません。
首の内部を損傷した場合、傷ついた箇所を守ろうと筋肉が固くなり、動かしにくくなることもあります。痛みを感じないからといって無理に動かすと、症状悪化のリスクがあるので、安静にしなければなりません。
交通事故やスポーツ中の転倒などで首に衝撃を受けた際は、医療機関で診察を受け医師の指示に従って、安静と治療を続けましょう。
治療しないと慰謝料・補償を受け取れない可能性がある
交通事故によるむちうちを発症した場合、治療をはじめなければ、以下の費用を受け取れない可能性があります。
<交通事故後に受け取れる費用>
- 治療費
- 入通院慰謝料
- 後遺障害慰謝料・逸失利益
医療機関への受診が遅れると、「交通事故or生活上のトラブル」どちらが原因でむちうちを発症したのか、判断できない恐れがあります。加害者側へ治療費・入通院慰謝料を請求できないため、交通事故の場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
また、交通事故が原因でむちうちを発症し後遺症をもたらした場合、「後遺障害慰謝料・逸失利益」を受け取れる可能性があります。後遺障害等級として認定される必要はあるものの、医療機関を受診して医師の指示に従っていれば、後遺症をもたらした際も補償を受け取れます。
仕事や生活に支障が出るからといって治療を疎かにしてしまうと、結果的に損をするリスクがあることも理解しておきましょう。
安静中に仕事・生活へ支障がある場合の対処法
仕事や生活に支障がある場合は、次項から解説する通院方法や補償を参考に、体以外のリスクをカバーしましょう。
休日や定時後に通院する
平日や日中に通院できない場合は、休日・定時後でも通院できる医療機関を探しましょう。「むちうち発症後の安静・治療が必要な理由」でも解説したように、通院・治療を諦めてはいけません。
症状が長引いて長期的な通院が必要となった際、転院して別の医療機関に通うこともできます。交通事故により慰謝料が発生している場合は、事前に加害者側の保険会社に転院の連絡が必要です。
また、近場に整骨院・接骨院があれば、医師から許可を得ることで、医療機関以外でも治療を続けられます。
休業補償や休業損害の補償を受ける
むちうちが原因で日常生活や仕事に支障をきたす場合は、休業補償や休業損害を利用して、収入減少のリスクを抑えましょう。それぞれの特徴や請求方法は、次のとおりです。
【休業補償と休業損害について】
|
休業補償 |
休業損害(自賠責保険) |
---|---|---|
1日の支給額 |
平均賃金の80% |
原則5700円 |
支給の上限額 |
なし |
120万円 |
過失相殺 |
なし |
過失70%以上で減額 |
支払い対象 |
業務や通勤による負傷・疾病 |
・治療関係費 ・休業損害 ・慰謝料 ・文書料 |
<休業補償の請求方法>
- 労働者本人が労働基準監督署へ申請する
- 必要書類は「休業補償給付支給請求書」と「休業給付支給請求書」
<休業損害の請求方法>
-
- 事故の被害者が加害者の自賠責保険会社へ請求する
- 休業損害証明書や被害者の勤務先に作成してもらう
むちうちの安静・治療によって休業しなければならない場合は、上記どちらかの補償を受けて収入の減少を防ぎましょう。
むちうち発症時はまず整形外科へ
むちうちになった場合は、まず整形外科を受診してください。保険・補償関連の手続きには医療機関での受診が必要で、診断書を受け取らなければなりません。
整骨院・接骨院などでも治療を受けられますが、保険の兼ね合いで治療が認められない可能性もあるので注意してください。「長期的なリハビリ・治療が必要」「仕事の都合で病院には行けない」などの場合は、医療機関の医師と相談した上で整骨院・接骨院を利用しましょう。
まとめ
むちうちの疑いがある際は、安易に動かしたり、治療をためらったりしてはいけません。日常生活を送る中で、症状が長期化する恐れもあります。
安静期間は症状によって異なるので、医療機関を受診して医師の診断に従いましょう。「病院に通院する暇がない」「専門家に診てもらいたい」といった場合は、静岡県浜松市にある「みのり整骨院」にご相談ください。
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